映画「おもいでぽろぽろ」

先々月末に放送されタイマー録画し翌月に観賞。劇場公開からたしか2年後にテレビで観た。ビデオ・テープに録画もしたが観返すことは1回あったか。いつかまた観直したいと思っていた作品である。ほのぼのとした感じでリラックスして観た印象があったのだ。最近そんなひと時を欲していた。そして今回、「サブウェイ・パニック」に続いてまたしても約20年という歳月を経ての再観賞と相成った。観返す前まで、27歳独身OLという設定の主人公が休暇を取り田舎暮らしを決行する切っ掛けだけは強く憶えていた。それは、少女時代に抱いた田舎暮らしへの強い憧れを成人してから実現させるのだが、その少女時代の魂に誘われながら自ら今現在抱えている課題と向き合う、というものだ。しかし、その田舎暮らしを実現させたあと、その課題をどのように解決し結着至らしめるかが思い出せないのだった。観賞していると覚えていない場面と出くわす。主人公が思いがけず、転校生の男の子の記憶を甦らせるのだ。深く遠くに眠っていた記憶のようだ。これが思わぬ予期せぬ展開に転んで行く元となる。云ってみれば、彼女の深層心理が現れた瞬間であり、彼女の負い目と称すか或はある種の心の傷と称すか、それが浮かび上がってきた形だ。今まで自身の中に閉じ込めていたこの記憶を彼女は「としお」に告げることで解放感に包まれ安堵するのだったー。これは良い物語だと思う。原作が光っている。主人公の声役が、今井美樹なのもいい。とても似合っている。エンディングはすっかり忘れていたのだが、こういう結末だったんだなぁ。去年は「今でしょ」が流行り言葉だったが、エンディングは、主人公自身の中から突如として溢れ出た「今でしょ」という電撃的な行動であった。2925
本日チューン:山下達郎 / ライド・オン・タイム → (この映画のエンディングにこの曲はいかが?このCM、当時見た見た!これ良いZ!) http://www.youtube.com/watch?v=BHhr5BdKNic