サンディー③終

店前まで自転車を押して近づき、自転車にスタンドを掛け、歩いてさらに近づく。左45度に首を向ける。いつもの出入り口なのである。入り口の自動ドアのガラス戸に張り紙があった。「長い間お世話になりました。4月いっぱいを持ちまして閉店させて頂きました。ご愛顧感謝します」というものだった。「えっ」。突然の閉店であった。ゴールデンウィーク後に知ったから、約一週間経っていた。この遡ること一ヵ月以上か、自炊から遠ざかってコンビニ弁当が続いてサンディーには行っていなかったから全く知らなかった。シモキタの当時は開かずの踏み切りの向こう側の「オオゼキ」より近いスーパーであり、生姜焼き用の豚肉が100グラム¥100という安さでもって、これ見よがしに通っていたスーパーだったのに残念だ。レジは客の行列が結構見受けられ、待たされることも少なくなかったが、ウジャウジャと混雑しているわけでもなく気楽に買い物が出来たスーパーだ。終わっちゃうというのは、赤字経営だったのかな。よくわからない、寂しい。
選曲:スィン・リズィー/still in love with you (「ナイト・ライフ」に収録。この4枚目のアルバムからツイン・ギター編成のバンドへと変身を遂げ、独自のサウンド・カラーを打ち出し成功した。この楽曲は後々歌い継がれるリズィー屈指のバラードである。ヴォーカルのデュオにはフランキー・ミラーが参加してその渋い声を披露、ギャリー・モアがそれに負けじとこれまた渋い泣きのギターを弾いている。ギャリーはこのとき24歳。この若さでこのシブさ、大人びていると言おうか何と言おうか。僕は19歳のとき初めて耳にした。文句なしに兎に角好きだったな。勿論今も大好き、きゃっ。本当のファンなら、聴きながら一緒に涙せずにはいられない超強力な一曲。1974年リリース)→http://www.youtube.com/watch?v=EcVqvYIMthI&feature=player_embedded(80742)