NHK「あの人に会いたい」−35

失礼とか礼儀の類いを認識するのは、思考としては相当高度な事をやっている。翻って、かつてTVで美輪明宏さんは面白いことを話していたので紹介しよう。「人間には、頭に来る・ムカつく・腹が立つ、の3種類の怒りがある」と言い、続けて「腹が立つ怒りというのは、前2者より比較的正しい判断が出来ている」、またさらに続けて「だから何かの怒りに遭遇した際は、腹が立つのを感得してから口に出す、行動する方が賢明なのよ」という下りだ。失礼とか礼儀とかの行為を認識する事柄に、この美輪さん説の融合を図る実験を試みよう。失礼に当たる、礼儀に反すると認識するのは、初期段階として先ず誰もが前2者から出発進行されよう。そこで展開される現象は、言い争いの小競り合い、そしてときに大喧嘩へと相成ろう。しかしその前2者を通過して訪れる″腹が立つ″という状態に移ったとき、結果的にそうしたトラブルからは免れる場合が多いですよ、という結果が大いに認められそうだ。