LP「RHSU/SIGNALS」(続)−11

前使用スピーカーは、高校1年の3学期に買ったコンポで聴き続けて来たもの。2ウェイで小さい。当時近所の電気屋さんで総額¥16万だった。初めてコンポを持って嬉しかったのは覚えているが、高かったなぁーっ、何なんだ?こりゃ。フリマで入手したスピーカーはYAMAHA製。型は「NS−650」。この2週間ぐらい前だったか、ロックは辞めてクラシックに走ると宣言し、自ら特注で作らせたエレクトリック・ギターやロックLPなどすべて処分し、その代わりバイオリンを購入して習い始め、その騒音に配慮してマンションへ引越した、という経歴を持つ19歳年上の方から、真空管のアンプ(アルメロード製:キットもの?、4管有り)をお譲り頂いたのだった。今の俺の年齢ぐらいではなかったか。劇団にも入っていたがこの頃にどうも辞めたらしい。この方からロックの聴き方の指針を教わったな。この教えは今でも大事な財産である。また、ご自分でスピーカーを作っちゃった人でもある。マンションへの引越し時「階段のスペースは狭く、モノが重い。ぶつけたくないので手伝って欲しい」と言われ一緒に3階まで階段で運んだ。そう言えば、ちょっとぶつけちゃったっけ。でも許してくれた。このスピーカーで何度か聴いたが「UFO/Love To Love」(ライブ盤)だけは微かに覚えている。出て来る音は臨場感があったような気?がする。外面の出来映えは凄く綺麗で、それはお見事であった。この方が、スピーカーについて「国産ならヤマハソニーが良いんじゃない?ソニーはロックに向いている。歯切れが良い」と言っていた。この言葉が頭にあり、フリマでスピーカーを見付けたときにも回り込んで背面を見た。小さく「YAMAHA」の文字があった。中古でいつ壊れるやもしれぬ不安は過ぎったが、この文字を目にして「失敗しても良いや」と買う決心が付いたと思う。後日、購入した事を伝えると「あ、買ったんだ?ヤマハの?いいじゃん、それ。あげた真空管のアンプと繋げば結構いい音は出るよ」と診断してくれた。