確かめないといけない

10日前のネット将棋対戦で悔しい一戦があった。短手数の敗北だ。俺は後手番。坂田流向かい飛車戦法を用いた。後手番ではこれをよく使う。先手から序盤の細かい手筋に遭った。相手は「2三歩」と俺の飛車の頭を叩いてきたのだ。カチンと頭に来る一手で、この感情的になったのがいけなかった。相手の狙いに呑まれたわけだ。相手の読み筋に依存してしまったといえる。しかし、いまもう一度考えれば、なんてことはない手だった。俺は「同金」とすればよかった。先手は「同角」の一手。そこでお返しとばかりに今度は「2七歩」と相手の飛車の頭に叩けば大勢を決していた。先手は悪手を指したのだ。俺は踏み込んでこの順が発見できなかった、というか、相手の読みを信用して別の手を指した。これで形勢不利、勝ち目なしと相成った。相手が指した手を鵜呑みにして怖気づいて惑わされるのは嫌なものである。相手の手が本当にそう成立するのかは指された自分が「確かめないといけない」。
Frank Zappa / Shut Up 'N Play Yer Guitar(17973)::: https://www.youtube.com/watch?v=0Js4aQH7VUs