本「情報の捨て方」成毛眞ー2(終)

著者から「バカ情報」というキーワードがもたらされた。バカが作った情報という意味ではなく、自分にとって意味がない情報を指す。ネットの書き込みように、炎上目的でただ揶揄してくるような情報をいちいち構う必要は無く、こうした自分にとってネガティヴな情報は完全にブロックせよというアドバイスが出た。これらと関わると、やはり流されて自分を失う恐れが十分にあるという。また、「へぇ〜」と思わされたのがある。読書は、何を読んだか忘れているぐらいが丁度よく、中身はどんどん忘れて構わない。本を読んだことに意味があるらしい。とはいえ、忘れたくないところは付箋を貼るのがよいとのこと。「本を読んでいると脳の中で何かが起きると思うんですね。歴史ものを読み、次にサイエンスものを読むーこれら全然異なる情報が脳の中で繋がりを持ち、自分なりに新しい考え方と思いの核が出来上がっているかもしれない。この〝かもしれない〝に希望を繋ぎ、〝また忘れっちゃてもいいや〝という立場です」と著者は語る。また一番云いたかった事は90ページの「お客さんの想定の範囲内で少しづつ良くなっていくこと。それが良い企業の条件であり、そこに気付くのが良いお客さんを持つ条件である」。良いお客さんを持つというのは、店にとって重要だが、会社にとっても重要なのである。クレームばかりを言ってくるお客さん、また企業間においても、〝この企業と取引すると叩かれるだけでは〝というような相手は困る。そんな次第で、お客さんを選ぶのを重要だとすると、そのお客さんの条件としては、店側が、会社側がたゆまなく良くなっていくのが必要で、そのためには、お客さんを観察し、それを情報としてちゃんと蓄えることだという。お客さんも、観ているところは観ているというこか。番組最後で久米さんが「つまり、情報の洪水の中で積極的に生きるということなのか?」と呟くと、著者が「そうですね。能動的に生きるということが大事なんでしょうねぇ」と返し、久米さんが「そのためには捨てるということが必要ということですか?」とツッコミ、「はい」と著者。久米さんの締めは「いや〜結構楽しみになってきた、情報社会か...」と呟き、突如、視聴者画面に振り向き「とにかくバカ情報は捨てましょう」と洒落の利いたセリフを軽快に飛ばして「ひゃっひゃっひゃ」と笑った。僕は、その久米さんが笑う一秒半前に「ひゃっひゃっひゃ」と笑った。こういう軽い痛快な一撃を発す久米さん、気持ちいいんだよぉ。
チューン:FUGITIVE - DUNCAN MACKAY (かっこいいぜ。初めて耳にしたのは25年ぐらい前か。伊藤政則さんのFM富士の番組「ロッカダム」のオープニングで使われていた。中々わからなかったが、ある日漸く政則さんが「ダンカン・マッケイ」と教えてくれた。その名は27年前に買った本「ブリティッシュロック集成」¥3600!で既に知っていた。〝ええ!〝ってな衝撃で探し回った。入手したのは13年前。入手に至るまで13年間ほど要したわけ。今は無き、新宿西口にあった中古レコード店「えとせとら」にてオリジナル英国盤¥3500。そろそろ売却する予定420)→ https://www.youtube.com/watch?v=FjyRQ17ftBc