渡辺真知子「かごめが翔んだ日」−2(終)

バック演奏のオーケストラに乗って大らかなヴォーカルが舞う。歌唱、表現は変わっていた。感情移入の度合いが和らいだという印象が残るがどうであろう。情感に違いを感じたと思いきや、本質は変わっていない。男女お互い2人の距離感というもの、これを大事にしようという主人公の気持ちに変わりはない。何だかわかったような、わからないようなことをホザイってしまった。真知子さんのHPとは別に「海からのメッセージ〜真知子のブログ〜」というブログがある。これを読んだファンはコメントを書き入れられる。ファンとして僕はコメントせずにいられず書き入れた。「新しい『かもめが翔んだ日』を拝聴しました。ヴォーカルは非常に勢いがあり、今までとは異なるタイプのエナジーに触れた気がします。ヴォーカルの中に、放送中時折聞かれる真知子さんのご発言「(活動は)攻めの姿勢で前進する」といった、そういうアグレッシヴ性に嬉しさを覚えました」。数日後、他のファンとともにこのコメントが反映されていた。番組放送中では、今回のアルバム作りはプロとしてミュージック活動生活35周年に向けて行ったという本音が出ていたが、その強い想念にして、この歌い回しだったわけである。