豚インフルエンザについて

つい2,3ヶ月前まで毎日のようにやっていたニュース。いまだにやっている。去年から今年にかけて豚とはちがい、鳥インフルエンザが話題になったが、そのときテレビで専門家いわく、一般的にインフルエンザというのは、気温が20度以上あると生きていられず、湿度にも弱いのですぐ死滅すると説明していた。ところがそれがどうしたことか、この豚インフル、生きっぱなしではないか、掟破りである。朝と夜のNHKニュースをここ4ヶ月ぐらい毎日録画で見ていても、その辺のところ、つまり科的な視点でこの豚インフルの正体や実態を世に伝えるニュースは皆無だ。ただ現状は弱毒性で必要以上に恐がる事はない、が、いずれ強毒性の突然変異が起こるのは時間の問題であり、世界がパニックに陥らないように早い対応策が望まれる、という程度でとどまっている。いまもなお豚インフルが人々の間で生きているのなら、我々がいままで認識してきたインフルエンザは「冬の季節に流行る」からと「1年中常に流行っている」へと変換しなければならない。また若年層は移るが高年層には移らないという報道も流れているらしい。いずれ強毒性に変質するのだろうが今年の冬は大丈夫だろうか。NHKの視点論点で、最近有名な福岡伸一さんという生物学者が、激変しているハチの深刻な事態を話しているのに加え、この豚インフルについて触れていた。この新型豚インフルに人類が感染してしまうという厄介な事態は起こるべくして起こったという。人類が科学の力で自然や生命を人間の都合のいいように操作した結果引き起こしたもので、これは人類への警鐘と捉えるべきだと結んでいた。この話しは深刻であり素人ながら肯ずけた。とはいえ、直視しなければならない現実とわかりながらもやり受け入れ難い。ニュースで初めて知ってしばらくは、「なんでこんな面倒くさい事件が生まれちゃったのか、いずれ世界に拡がる...何てことをしでかしてくれたんだっ、メキシコっ、」と繰り返すばかりだった。人類はどう考えているのだろうか。やっぱりやいたいように振舞ってきた僕ら人間自身の責任だと己の身になって考えるだろうか。ところでNHKニュースでは、飛沫感染なのか空気感染なのかをはっきりわかりやすく報道していない。どうしてこれしきのことも報道できないのだろう。一番の関心事ではないか。何分も使って、帰宅後の手の洗い方を日々繰り返し説明するだけだ。もっと別の視点でウィルスについて知らせて欲しい。最近は行政の対応、メディアの対応を批判する情報も新たに露出してきた。諸外国と比較して非常に立ち遅れた対応であるとの事。僕のメディアの印象は、政府なり行政なり当事者なりに対してちゃんと訊いて欲しいことを訊いてくれていない気がする。メキシコ国内での拡がり方の事情については、ここ半月前のNHK時論公論の解説でわかった。しかしなぜメキシコが震源地かわからない。まぁ、エサの関係なのは察しがつくが具体的にその理由を早く明らかにして欲しい。最後に今回日本政府はこの対策で2億円を費やしたらしい。もちろん税金だが何に使ったのかその内訳、知りたいねぇ。そういうのを国民が知るっていうのは大事なことである。国民に判断する材料を示してもらわないと国民だってその処理を果たせず、それこそパニックに陥るのではないか。ここは日本もしっかりしたいものだ。どの国が一番良い対応をみせるのだろうか。こういう危機の対応ぶりでそのお国柄や成熟度というものが現れる気がする。