東京の都市計画

岩波新書の「東京の都市計画」を去年あたりに買った。もちろんブックオフにて100円で。最近読み始めて赤線を引いたり付箋を貼っている。なかなかおもしろい。明治時代辺りまで遡ってその歴史が書かれている。興味深いのは「戦災復興計画」である。この計画は市民にとって国とって、とてもロマンチックな良い計画であった。幅広い道路の配置の設計は交通渋滞を避ける意図があるのに感心したが、また素晴らしいのは円を描くように長い距離に渡ってグリーンベルト(緑地帯)を設けるという発送である。しかも同じように広く大きく設計されている。まるで森林を思わせる風景を想像出来よう。これが実現していたらいまを生きる我々はなんと幸せにくらせたことだろう。みどりは存在するだけで尊いもの。人々の心も癒され未然に防げる社会事件といったものに相当貢献をしたのではないだろうか。しかし、本を読み進めていくうち残念さが頭を支配する。この計画はことごとくつぶされるのだ。